第1教室:『サウンドオブミュージック』(英語学習)

『サウンドオブミュージック』はマリア・フォン・トラップの自叙伝です.ご一緒に読みませんか?

語学学習日記(494)(英語学習)サウンドオブミュージック

 
サウンドオブミュージック(494)


—————————【494】————————————————

  Now  the  church  is  not  dark  any  more.  She*¹  has  her  light
back,  Christ  the  Lord*².  To-day  the church  seems to  dry*³  hard 
to  restrain*⁴ her  joy  and  happiness,  remembering  that  it is  only
Saturday.   Thee  choir  starts  a  capella*⁵  and   in  minor  chords,  
but  finally  her  anticipation*⁶ of  the  great   Easter  glory  is  over-
powering*⁷, and  she  bursts  forth*⁸ into  the  cry  of  triumph  which
goes  back  through  the  millenniums*⁹:”Alleluia,  Alleluia*¹⁰ ! ”


——————————(訳)—————————————————

 もはや教会の中は暗くはありません.主は光を取り戻したのです.
今日では教会は(聖土曜日も)土曜日にすぎないと思い出して、楽
しみ喜びを抑制することには、そっけない態度のようです.
 汝が聖歌隊無伴奏合唱を始めます.短調和音で始まるのですが
ついには偉大なるイースターの栄光を期待させるもので圧倒されます.
そしてそれは数千年に遡る「アレルーヤ、アレルーヤ!」の凱旋の
叫びとなって、はちきれんばかりの合唱になるのです.


ºº—————————《語句》—————————————————

 *1) she:先行する女性名詞を受ける代名詞なのですが、該当する名詞
    が「教会」以外に見当たりません.大きな辞書(研究社大英
    和)を引いてみましたが、she は親愛の情をもって船や車を
    指す、とあっただけです.教会が動いたら困りますけど…
    「教会」を指すものとして訳しました.南極へ参ります、
    なんちゃって.
 *2) Christ the Lord:我らが主、キリスト. 文末遊離構造で、先行する
    主語と同格で、その言い直し、あるいはその説明をするもの.
    ということは先行するshe は更に先行するchurch を受けている
    ので、理屈的には the church = she = Christ the Lord という奇怪
    な等式が成り立ちます.親愛なる教会、我らが主は光を取り戻
    し給う.とでも訳しましょう.
 *3) seems to dry hard to ~:~にはそっけないようだ.
    seems to be dry…じゃないの? be が抜け落ちてる!と心配する
    方もいらしゃるかも.ここではdry は動詞です.形容詞を無理に
    動詞にすると意味はどうなるか?意味はgo dry 「乾く」「ひから
    びる」「無味乾燥化する」
 *4) restrain: 抑制する
 *5) capella: 無伴奏; a capella [アカペラ] 無伴奏で 
      a はイタリア語「~で」の意味 
           The choir starts a capella. / 聖歌隊無伴奏で合唱を始める.
 *6) anticipation:予想、予期、期待          
 *7) overpowering:(形) 圧倒的な、強烈な    
 *8) burst forth:はちきれんばかりに開く      
 *9) millenniums (pl) 数千年 <millennium  千年紀、千年間
*10) Alleluia:アレルーヤ(絶賛の言葉)
  英語ではhallelujah と綴ります.神を讃美する叫びで、「主を
  ほめたたえよ」の意味.