第1教室:『サウンドオブミュージック』(英語学習)

『サウンドオブミュージック』はマリア・フォン・トラップの自叙伝です.ご一緒に読みませんか?

語学学習日記(516)(英語学習)サウンドオブミュージック


サウンドオブミュージック(516)


—————————【516】—————————————————
  
  Around these two venerable places  the city of Saltzburg began 
to  grow.   The old part  of the town has  not changed  much as
century after century  left its mark,  and  one  sees  Romanesque
and Gothic churches,  Renaissance palaces  and  Baroque chapels
standing  in  harmony side by side.  For most of the year  it was
a rather  quiet town,  but  during the summer  it  changed  all of  
a sudden  into  a metropolis of music.  Elegant cars  with licence
plates  from  all parts  of the world  passed  slowly  through nar-
row streets,  and you could hear  as much  English  spoken when
crossing  the  Staatsbrücke  as  Saltzburg  dialect.   


——————————(訳)——————————————————

 このふたつの聖地を中心に、ザルツブルクの町は成長し始めま
した. 町の古い地区は何世紀もの間、あまり変わることはなく
感化を与えてきました.そこはロマネスクやゴシック様式の教会
を見ることができ、ルネッサンス様式の宮殿やバロック時代の礼
拝堂も、溶け込むように調和して次々と並んで立っています.1
年を通じて静かな町ですが、夏の間だけは突然音楽の都市に豹変
しました.世界中のナンバープレートを付けた豪華な車が狭い通
りをゆっくりと通り過ぎたりしました.シュターツ橋を渡るとき
などは、ザルツブルク弁を聞くのと同じくらい頻繁に英語が話さ
れているのが聞こえるのです.


.——————————⦅単語⦆——————————————————
       
venerable:[vénərəbl] (通例限定) (高齢、地位、威厳などから)
     尊敬に値する、敬うべき、立派な
     a venerable priest  高僧  
          (建物など) 荘厳な、神々しい、由緒ある、非常に古い
leave its mark:影響を与える、感化する (on に)   
metropolis:❶主要都市、大都市、首都、❷産業文化の中心地
          ❸首都大司教管区      
Staatsbrücke:(辞書不掲載語)(仕方がないので憶測で書きます)
     憶測ですがBrücke がドイツ語で「橋」を意味する名詞なので
     シュターツ橋、あるいはシュターツブリュッケ橋、あるいは
     「国家橋」というような名前の橋がザルツブルク市内を流れる
     ザルツァハ川にかかっているのでしょう.一応「シュターツ橋」
     と訳しておきます.
     

..—————————≪文構造≫————————————————

and you could hear as much English spoken when crossing 
the Staatsbrücke as Saltzburg dialect. 

as much って何だろう?as much as なら知っているんだけど...
と思われた方、いい線踏まえておられます.あとのas が少し離れて
when crossing the Staatsbrücke のあとに回っています.なぜ離れたの?
それはwhen crossing the Staatsbrücke が挿入されてしまったから.
as much as のなかに「お邪魔虫」のように割り込んできました.
そんな割り込みしてもいいのか?——だって虫だもの.どこにでも
入って来ます.夏の虫なんか、火の中にでも飛んで入ります…
さて
とりあえず、when crossing the Staatsbrücke 「シュタート橋を渡るときなど」
を放り出しましょう.「出て行け!」
すると as much English spoken as Saltzburg dialect.
[hear + 目的語~ + 過去分詞...] はいいでしょうか?
「~が...されるのが聞こえる」知覚動詞の構文です.
you could hear as much English as Saltzburg dialect.
ザルツブルク弁と同じくらい多く英語が聞ける.
これにspoken という過去分詞が付け足されて
you could hear as much English spoken as Saltzburg dialect   
ザルツブルク弁と同じくらい多く英語が話されるのが聞ける.

そして最後に放り出したwhen crossing the Staatsbrücke を
戻して
and you could hear as much English spoken when crossing 
the Staatsbrücke as Saltzburg dialect. 
シュターツ橋を渡るときなどは、ザルツブルク弁を聞く
のと同じくらい頻繁に英語が話されているのが聞こえる
のでした.